****** 糖分摂取系爬虫類娘ムツハの別室 ******
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晴れた空から雪が降る、不思議で綺麗な日。
行き先を考えていなかったから、最初に来た船に乗ろうと決めていた。
ムツハのいないこの街から離れたかった。
「ユチ、どうしたの、その髪!?」
イレア姉さんがそこまで驚くとは思っていなかったから、つい笑ってしまった。
ウェーブのかかった腰まであった山吹色の髪を肩下まで切って、しかも黒く染めたのだから、驚くか。
「うふふ、似合うでしょ?」
くるっと一回転して、ポーズを決めてみた。
「…ムツハと、同じ色ね。」
「ムツハの髪、好きだったから、うん。」
イレア姉さんは、私のことなんかお見通しみたいに優しく笑ってくれた。
「ホームシックになったら、いつでも戻ってらっしゃいね。」
イレア姉さんに見送られ、少ない荷物を持って家を出た。
途中、お菓子屋さんで飴玉をたくさん買い込んでから、船着場へ向かった。
船着場は人も疎らで、ちょっと寂しい感じ。
「結局、これはイレア姉さんに見せられなかったな。」
独り言のように呟いて、ポケットから飴玉を取り出し口に放り込んだ。
その右手には、「628」の刺青。
私は、右手の甲にムツハを刻んだ。
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ムツハ
画:梔子様
【628/六花】
寂しがりなカメレオン娘。
星と雪と動物と甘いのが大好き。
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